信じること

女優の芦田愛菜ちゃんが先日「信じること」について思いを語った。その内容の深さに皆驚嘆しきりである。

聞けば、小さい頃からの読書量が半端なく、本人の生来の能力も相まって、16歳とは思えない思考力を身に着けたのであろう。そして、その考えをあのように落ち着いて、皆の前で表現できるのも彼女の才能なのであろう。

『受け止められる揺るぎない自分がいることが信じられること。しかし、揺るぎない自分を持つことが難しい。』

彼女のこの言葉には、私なりの答えがある。

    揺るぎない自分がいるとは、人を愛することができるということ、

    従って、「信じる」とは「愛する」ことである。

    (ただし、ここで言う「愛」とは男女間のloveではない。)

我々は皆異なる。その違いを認め、自分の型にはめずに相手をリスペクトする。しかし、相手は自分を必ずしもそのようにリスペクトしてくれず、攻撃してくるかもしれない。それでも、その人がそうするのは、その人がただ自分を守ろうとしているだけなのだということを理解し、その人を優しい気持ちで見てあげることができるか、リスペクトし続けることができるか、こうして「揺るぎない自分」が試されるのである。それは、その人を愛することである。そう、そしてこれを実践することが実に難しい。人間とは、そういうものである。

私には彼女の様な才能がないので、うまく自分の考えを表現することができない。

 

クイズ

さて、三軒の家(黄、赤、緑)が並んで建っていました。

それらの家には、日本人、韓国人、中国人が住んでおり、異なるペット(鳥、犬、猫)を飼っています。

  • (A) 赤い家に住んでいる人は、猫を飼っています。
  • (B) 犬を飼っている人の家では、左の方から鳥の鳴き声が聞こえます。
  • (C) 黄色い家は、赤い家の左側に隣接しています。
  • (D) 韓国人は中国人のすぐ右隣りに住んでいます。
  • (E) 韓国人は緑色の家に住んでいます。

では、ここで問題です。

  • (1) 一番右に建っている家は、何色でしょうか?
  • (2) 真ん中の家に住んでいる人は、どこの国の人でしょうか?
  • (3) 日本人が飼っているペットは、何でしょうか?

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【 答え 】

この問題は、連立一次方程式を用いて解くことができます。(もちろん、普通に解くこともできますが。。^^;)

それぞれの変数を以下のように定義します。

  • 家:r = 赤、y = 黄、g = 緑
  • ペット:c = 猫、d = 犬、b = 鳥
  • 人:z = 中国人、k = 韓国人、j = 日本人

この時、上記(A)~(E)の条件は次のように表わすことができます。

  • (A) r = c
  • (B) d < b
  • (C) y = r + 1
  • (D) k = z - 1
  • (E) k = g

かつ、以下の条件を加えることができます。

  • (F) r + y + g = 6
  • (G) c + d + b = 6
  • (H) z + k + j = 6
  • (I) {r, y, g} = {1, 2, 3} かつ 、{c, d, b} = {1, 2, 3} かつ、{z, k, j} = {1, 2, 3}

これらの条件を満たす変数の値を求めます。

  • (C)と(F)から、2r + g = 5 ・・・ ①
  • (D)と(H)から、2k + j = 5 ・・・ ②
  • (E)と②から、2g + j = 5 ・・・ ③
  • ①と③から、j = 4r - 5 ・・・ ④

ここで、(I)の条件から、変数 r, jの取りうる値は、1, 2, 3なので、

  • もし、r = 1とすると、j = -1 となり正しくありません。
  • また、もし、r = 3とすると、j = 7となり、これも正しくありません。
  • したがって、r = 2でなければならず、この時、j = 3となります。

他の変数の値も、条件から、c = 2, y = 3, g = 1, k = 1, z = 2 と求めることができます。

残りの二つの変数dとbについては、先ほど既にc = 2と求まりましたので、(B)および(I)の条件は、d < b かつ {d, b} = {1, 3}となり、d = 1, b = 3と求まります。

ゆえに、家、ペット、人、それぞれの並びは、

  • 家 = {g, r, y}、ペット = {d, c, b}、人 = {k, z, j}となり、

答えは、(1) 緑、(2) 中国人、(3) 鳥

となります。

ちなみに、このクイズは、有名な「アインシュタインが考えたとされるなぞなぞ」をまねて作ってみたわけですが、はるかに簡単なので誰でも解けますよね。それで、ここからが問題です。「アインシュタイン」の方も連立一次方程式を使って解けるでしょうか?

電王戦終了(記2017年5月24日)

こうして電王戦は突然幕を閉じた。

AIと人類の戦いの一局面に結論が出たということだろう。

昨年第二期叡王戦トーナメントに羽生善治氏が参戦した時はその潔さに感心したものだった。

昨年韓国の囲碁世界チャンピオン李セドル氏がgoogleAlphaGoに敗れた後、NHKスペシャル『天使か悪魔か羽生善治人工知能を探る』の中で、羽生氏は人工知能の最前線を取材し、私の勝手な推測ではあるが、一昨年には見送った本棋戦への参加を決めたのではなかっただろうか。

ポナンザの開発者山本一成氏は、羽生三冠との対局を望むかどうかという朝日新聞のインタビューに対して、「もし戦えるなら戦いたい。ただ、暴力的なまでに強くなっているので、それを見せつけるのもどうかと思う」と答えていた。それが、現実かもしれない。

ただ、佐藤天彦名人がすっと最後の最後でAIを破って見せることを期待していたのは私だけではなかったろうし、羽生さんなら、と期待する人は少なくないはずである。

羽生氏はかつて、もし神が存在するなら、将棋は結局のところどういうものなのか聞いてみたい、と語っていた。

佐藤康光日本将棋連盟会長も、同朝日新聞のインタビューの中で、将棋というものにまだ新しくより深い部分があることを、AIに教えてもらったと語っていた。

確かに、将棋を登山に例えるなら、人間はこれまで先人が切り開いた登山道をたどって、相手より先に頂上にたどり着くことを競っていたが、AIにはそういう登山道は関係なかった。まるで、ブルドーザーで山を登るかのように、獣道だろうが、断崖絶壁だろうが関係なく、頂上を目指していく。そうやって新たな登山道があることを、今人類に教えてくれているということに過ぎないのではないだろうか。

確かに広大な宇宙とはいえ有限の世界であれば、いずれは答えが出るのだろうし、神はそれを既に知っておられるに違いない。

『ビンタする 先生懐かし 小学校』

私が小学校に通っていた昭和40年代は、もはや戦後ではないと言われて久しい時代だったが、小学校にはまだ生徒を横一列に並ばせて一人ずつビンタする先生がいた。小学4年の時だ。クラスで未だビンタされていない男子生徒は、私ともう一人柳君だけになっていた。しかし、私は最後の最後で何かやらかしてしまい、その他大勢と一緒に一発かまされてしまったのだった。授業中ずっと涙を流していた私を見て、「そんなに痛かったか?」と先生は言っていた。痛くて泣いていたわけではない。悔しかったのである。教室には石炭だるまストーブが一つ燃えていた。

『ビンタする 先生懐かし 小学校』